5・28 ATTAC京都 /『脱成長の道』発刊記念イベント
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「脱原発」と「脱成長」の正義論
―原発問題を社会正義の観点から考える-
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★事故さえなければあなたは原発を認めますか?
★人間であることを奪うヒバク問題としての原発
★どうする東電賠償問題、どうする電力独占体制
日時:2011年5月28日(土)午後4:30~9:00
場所:下京いきいき市民活動センター
(市バス「塩小路高倉」下車東へ、京阪「清水五条」・JR「京都」より徒歩10分)
(アクセス)
http://d.hatena.ne.jp/shiawase_kyoto/20110427/1303869097
★【映画上映】「ぶんぶん通信no.1」(2009年4月/70分/カラー)
「地域を守る人々の意志」
千年続く祭り「神舞」が継承される祝島。島の真正面に計画されている上関原発。島の人々は27年間反対を続けて来た。しかし、計画は具体的に迫ってきた。自然と共に生きる人々と地域の暮らしはどうなるのか?
一方、スウェーデンでは電力の自由化が進み、自然エネルギーだけを選択できる仕組みもとられている。スウェーデンでは持続可能な社会をつくる市民の取り組みがすでに始まっている。そこでは環境NGO「ナチュラル・ステップ」が提唱する持続可能になるためのシステム条件が重要な役割を果たしている。
監督:鎌仲ひとみ プロデューサー:小泉修吉
撮影:岩田まき子 録音:河崎宏一 助監督:南田美紅
上映配給:巖本和道、藤井佳子 制作スタッフ:冨田貴史、村井祥平
★【講演1】「〈脱成長〉の正義論-上関原発建設問題と住民の尊厳」)
1 祝島に根付く贈与の文化──社会の持続的な再生産の論理として
2 原発建設計画と危機にさらされる生態系
3 生存をかけた住民運動が示す日本の経済発展の構造的問題
4 社会正義を再構築する
5 〈脱成長〉社会へ
講師:中野佳裕(なかのよしひろ)さん、国際基督教大学助手・研究員、立命館大学非常勤講師。専攻:開発学、平和学、社会政治哲学。訳書にセルジュ・ラトゥーシュ著『経済成長なき社会発展は可能か?』(作品社、2010年)。最新刊『脱成長の道-分かち合いの社会を創る』(コモンズ、2011年5月刊行)に「〈脱成長〉の正義論」を執筆。
http://www.commonsonline.co.jp/datuseichou.html
★【特別報告】「COP10名古屋における『開催地アピール』採択の意味-生物多様性と脱成長・北側諸国の南への責任」
講師:駒宮博男(こまみやひろお)さん
CBD市民ネット名古屋事務局コーディネーター、ぎふNPOセンター理事長。昨年10月に名古屋で開催された生物多様性条約に関するCOP10において、CBD市民ネットの武者小路公秀顧問(元国連大副学長)とともに、経済成長とグローバリズムを批判し、資源収奪など北側先進国の南側への責任を厳しく問い直す「開催地アピール」を作成した。
COP10/MOP5 開催地住民からのアピール(要約)
http://www.cbdnet.jp/wp-content/uploads/7017c3161a8f84515ee892b406c6b47c.pdf
COP10/MOP5 開催地住民からのアピール(全文)
http://hoerumedaka.seesaa.net/article/165014786.html
(参考記事)
「開催地宣言」素案決まる 国内NGO、経済第一主義批判
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/cop10/list/201007/CK2010070902000141.html
国内の主要な非政府組織(NGO)で構成する生物多様性条約市民ネットワーク(CBD市民ネット)は8日、名古屋市で10月に開かれる生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で、日本の市民を代表して世界にアピールする「開催地宣言」の素案を決めた。
「経済成長第一主義」や「グローバリズム」が生物多様性の損失をもたらしたと各国の姿勢を断罪し、かつての里山を形成した「集落」のような地域社会の再構築が必要だと訴える。11日に名古屋市内で開く「COP10100日前フォーラム」で発表し、市民意見も募る。
CBD市民ネットは、日本政府が国際会議で提案した「国連生物多様性の10年」の原案を作成するなど、発言力、影響力がある。素案は同ネットの武者小路公秀顧問(元国連大副学長)と駒宮博男コーディネーターが作成した。
国際会議で常に対立が浮上する「南北問題」に言及し、生物多様性も「南側」でより損失が激しいと主張。「北側」との格差をグローバリズムが拡大していると指摘する。
生物多様性を現実に守ってきたのは、その地の地域住民、地域社会と結論づけ、国や国際機関は「脇役に徹するべきだ」と強調。「地産地消」に象徴される生活中心の経済を進め、先住民族や伝統的な地域社会などアジアや、アフリカ、中南米の人々と一緒に「自然とともに生きる知恵」の再発見を呼び掛けている。
資源に乏しく食料自給率が低い日本は、海外の地域社会に生物資源の浪費を謝罪するべきだとも訴えている。
【講演2】「人間であることを奪うヒバク問題としての原発」(仮)
+「どうする東電賠償問題、電力独占体制解体への道」(仮)
講師:守田敏也(もりたとしや)さん、同志社大学社会的共通資本研究センター客員
フェローを経て、フリーライターとして取材活動中。脱原発運動の他、京都大文字山を中心に、ナラ枯れ防除活動などにも関わってきた。専攻は社会的共通資本の研究。近郊の山を歩きまわり、自然と人のつながりを考察してきた。著作は『山と森にしのびよる「ナラ枯れ」』世界2010年5月号など。
主催:ATTAC京都
協賛:ジュビリー関西ネットワーク、市民社会フォーラム、「幸せの経済学」プロジェクト in 京都
お問い合わせ:kyoto@attac.jp
(『脱成長の道』内容紹介)
脱成長の道
―― 分かち合いの社会を創る
勝俣誠、マルク・アンベール編著
本体価格1900円+税
四六判/280ページ
2011年5月
ISBN-10: 486187078X
ISBN-13: 978-4861870781
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格差が広がり,原発が破綻し、
地球環境の限界が明らかになるなかで、
つましくも、豊かで、幸せな暮らしをどう創るか。
簡素な生き方から見えてくる共に楽しく生きられる
<コンヴィヴィアル>な世界を11人が多様に描き出す。
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<目次>
◇ 3・11 フクシマへのメッセージ ◇
フクシマからコンヴィヴィアリズムへ アラン・カイエ
フクシマ原発災害で日本が変わる⁉ セルジュ・ラトーシュ
楽しい世界へダウンサイジングしよう マルク・アンベール
一つの文明の終わり 西川 潤 11
ヒロシマからフクシマまで「だいちとうみとにんげんをかえせ」 勝俣 誠
まえがき 脱成長への道は可能だ マルク・アンベール、勝俣 誠
第Ⅰ部 簡素に生きる
【1】〈脱成長〉の道──つましくも豊かな社会へ セルジュ・ラトゥーシュ
1 数量化された最大幸福の破綻
2 共愉にあふれるつましさのなかで再発見される幸福
3 〈脱成長〉の〈道〉
【2】 〈脱成長〉の正義論 中野 佳裕
1 祝島に根付く贈与の文化──社会の持続的な再生産の論理として
2 原発建設計画と危機にさらされる生態系
3 生存をかけた住民運動が示す日本の経済発展の構造的問題
4 社会正義を再構築する
5 〈脱成長〉社会へ
【3】 南北格差と「南」の豊かさ 勝俣 誠
1 「南」は本当に貧しいのか
2 「南」の内包する二つの豊かさ――認識論からの考察
3 「開発国家」ニッポンの追いつき論の限界――経済学からの考察
4 東南アジアの追いつき論――一九六〇年代初頭の映像『メコン』を手掛かりに
5 「南」の追いつき論の限界――「開発」概念再考の切り口
6 南は南へ、北は北へ――追いつかなくていい世界に向けて
【4】 良き生活へどう変えていくか パトリック・ヴィヴレ
1 維持不可能な、過剰な/節度のない生活
2 満たされない心──過剰な生活の原因と産物
3 よりよい分かち合いへ移行するための戦略
4 伝統と近代との対話
5 トランジション・タウンの三脚の論理
第Ⅱ部 コンヴィヴィアリズムが拓く〈世界〉
【1】 ラディカルな社会主義としてのコンヴィヴィアリズム アラン・カイエ
1 分かち合いの技法としてのコンヴィヴィアリズム
2 コンヴィヴィアリズムの最大の魅力
3 われわれのあらゆる諸悪のいくつかの原因
4 普遍化し、急進化した社会主義へ向けて
5 世界を守る 151
【2】 生命系と地域主義に立脚した経済の実現に向けて 丸山 真人
1 四半世紀前の問題提起
2 狭義の経済学から広義の経済学へ
3 生産力のポジとネガ
4 生命系の経済と地域主義
5 現実に応用できる広義の経済モデルへ
【3】 社会主義も資本主義も超えて マルク・アンベール
1 「優れた」社会を再構築するための道
2 社会にとって必要な新しい理想像
3 妥当かつ公平な社会
4 富を創造し、分かち合う社会
第Ⅲ部 本当の幸福について考えてみよう
【1】 社会的責任の分かち合いのための政策的枠組み──未来の展望の再生 ジルダ・ファレル
1 「生活の質の向上」への道
2 熟議に基づく政治メカニズム
3 合意形成と責任
【2】 生活充足度の新たな指標を地域でつくる ミシェル・ルノー
1 地域別生活充足度指標の作成
2 アンケート結果と作業手続きに関する基礎的な考察
3 相違を明確にし、尊重する
【3】 生活の質の向上のためのアプローチ サミュエル・ティリオン
1 危機から脱出する眼差し
2 「進歩」を測るアプローチ
3 充足した生活のための八段階
4 市民的かつ民主的知性への信頼
【4】 日本人が本当に幸福になるために――生活の豊かさの測り方 西川 潤
1 幸福への関心
2 一人あたりGDPと生活の満足度のギャップ
3 幸福度を表す社会指標――国連の人間開発指標の意味
4 区民総幸福度、GNH、足るを知る経済
5 中道こそが幸福への道
6 倫理の再興
あとがき 勝俣 誠、マルク・アンベール
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<著者プロフィール>
セルジュ・ラトゥーシュ(Serge Latouche)
1940年生まれ。経済学者、哲学者。パリ第11大学名誉教授。邦訳書『経済成長なき社会発展は可能か?――〈脱成長〉と〈ポスト開発〉の経済学』(中野佳裕訳、作品社、2010年)。
中野佳裕(なかの・よしひろ)
1977年生まれ。国際基督教大学助手・研究員、立命館大学非常勤講師。開発学博士。専攻:国際開発論、平和学。主論文「ポスト開発思想の倫理――経済パラダイムの全体性批判による南北問題の再検討」『国際開発研究』第19巻第2号、2010年。訳書『経済成長なき社会発展は可能か?――〈脱成長〉と〈ポスト開発〉の経済学』。
勝俣誠(かつまた・まこと)
1946年生まれ。明治学院大学国際学部教授。開発経済学博士。専攻:国際政治経済論、アフリカ地域研究。主著『アフリカは本当に貧しいのか――西アフリカで考えたこと』(朝日新聞社、1993年)、『グローバル化と人間の安全保障――行動する市民社会』(編著、日本経済評論社、2001年)。
パトリック・ヴィブレ(Patrick Viveret)
1948年生まれ。哲学者。元フランス会計院司法官。国際プロジェクト「人間性の対話」共同提唱者。
アラン・カイエ(Alain Caillé)
1944年生まれ。パリ第10大学教授。経済学博士、社会学博士。邦訳書『功利的理性批判――民主主義・贈与・共同体』(藤岡俊博訳、以文社、2011年)。
丸山真人(まるやま・まこと)
1954年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻:経済人類学、人間の安全保障。主著『多元的経済社会の構想』(共編著、日本評論社、2001年)、『アジア太平洋環境の新視点』(共編、彩流社、2005年)。
マルク・アンベール(Marc Humbert)
1947年生まれ。レンヌ第1大学教授、日仏会館内フランス現代日本研究センター長。経済学博士、経営学博士。邦訳論文「人間と社会のための新しい経済学的知に向けて」『情況』2002年10月号。
ジルダ・ファレル(Gilda Farrell)
1950年生まれ。経済学博士。欧州評議会社会的紐帯研究開発局長。
ミシェル・ルノー(Michel Renault)
1963年生まれ。レンヌ第1大学准教授。研究分野は経済思想史、交換の社会関係など。
サミュエル・ティリオン(Samuel Thirion)
1952年生まれ。農学者、社会経済学者。欧州評議会社会的結合・研究促進部局行政官。
西川潤(にしかわ・じゅん)
1936年生まれ。早稲田大学名誉教授。学術博士。専攻:国際経済学、開発経済学。主著『人間のための経済学――開発と貧困を考える』(岩波書店、2000年)、『データブック貧困』(岩波書店、2008年)。
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