ATTAC京都では、前回の8月例会から、『新自由主義的グローバリゼーションへのオールタナティブ(対案)を考える』と題して、世界各地で始まっている「もう1つの世界」へのさまざまな先進的な動きを調査、研究し、新しい公正な経済、社会のあり方を考える研究会を始めました。
2回目となる9月例会では、現在の先進国・多国籍企業主導の「自由貿易」モデルに代わる、新しい「公正な貿易」のあり方を考えてみたいと思います。
この7月末、5年近くに及んだWTO(世界貿易機関)のドーハ・ラウンド交渉が主要国(G6)閣僚交渉の決裂により無期限延期に追い込まれ、事実上「崩壊」しました。
WTOの発足から11年あまり、シアトル、カンクンの挫折を経て、先進国政府と巨大企業ロビーがあらゆる努力を傾けてきた最初のラウンド交渉の失敗は、とりもなおさず、先進国・多国籍企業主導のグローバルな貿易・投資の自由化モデル、新自由主義的グローバリゼーションのモデルそのものの挫折、失敗にほかなりません。
今回の例会では、まずこのWTOドーハ・ラウンド交渉「崩壊」の要因と意義について検討したいと思います。そのうえで、ラテンアメリカで始まっている新しい互恵的な貿易体制の試みを紹介しながら、多国籍企業の利益ではなく、多様な民衆とコミュニティの利益を最優先する、新しい国際貿易のあり方を考えてみたいと思います。ぜひご参加ください。
※ 導入として、グローバル化のもとでの貿易問題をわかりやすく解説したビデオ(20分)を上映する予定です。
【ATTAC京都 9月例会】
新自由主義的グローバリゼーションへのオールタナティブ(対案)を考える(その2)
ドーハ・ラウンド交渉崩壊―WTOに代わる「公正な貿易」とは?
★ 日時: 9/9(土)18:00開場 18:30開始 (20:50終了予定)
場所:ひと・まち交流館 京都 第3会議室(河原町五条下る東側)
http://www.hitomachi-kyoto.jp/access.html
資料代: 300円
◎ 申し込み不要。どなたでもご参加いただけます。
★ 報告: ATTAC京都事務局
連絡先: 080-5358-1409(末岡)
Webサイト: http://kattac.talktank.net/ 電子メール: kyoto@attac.jp
■ 調査研究プロジェクト「新自由主義的グローバリゼーションへのオールタナティブ(対案)を考える」について
この研究会では、世界各地で始まっている「もう1つの世界」への潮流を調査、研究しています。さらに、事例調査にとどまらず、それらの先進的な実践に学びながら、新しい世界経済と地域経済のあり方、そして社会・政治システムのあり方を考えていきます。最終的には、「もう1つの日本」への政策提言としてまとめていければと考えています。
一連の例会では、いちおうの道案内役として、NGO理論家の国際ネットワークである International Forum on Globalization(IFG)が出版した事実上のコンセンサス文書、『経済的グローバリゼーションへのオールタナティブ』("Alternatives to Economic Globalization")をテキストとして使用します(邦訳は緑風出版より9~10月頃刊行予定)。
この活動は、みなさん1人1人の創意と自主的な調査で作られていきます。ふるってご参加ください。