12月の香港閣僚会議を前にして、合意に達するには時間的にギリギリといわれていたロンドンでの「非公式閣僚会議」(米、EU、ブラジル、インド、日本)は、結局農業分野などで合意に達することができず、物別れに終わった。
12月の香港で広範な合意に達することは難しくなった、との見解がインドなどから出されている。もっとも、これはラウンドの縮小を意味するものではないとも述べており、閣僚会議決裂後、数カ月間身動きできなくなった2年前(カンクン)の二の舞を避けるため、どうやってドーハ・ラウンドを延命させるかの方策が会議で話し合われたようだ。
目を引くのは、これまで農業補助金でEUの譲歩を要求する一方だった米USTRのポートマン代表が会議前後に態度を一変させ、「WTO香港閣僚会議成功のためには非農産物市場開放やサービス貿易など、農業自由化交渉以外の分野の進展が重要」とするEUの立場を支持したことだ。
本日ジュネーブに場所を移して数十カ国に拡大した閣僚会合が行われる。要注目。(ひで)
【参考】
◆WTO香港会議、大型合意難しく(日経)
◆WTO閣僚会合、香港会議での全面的合意困難か=インド(ロイター)
◆WTO閣僚会合、物別れ 香港合意を事実上断念(共同)
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